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2013-12-01 (Sun) | おしらせ | COM(1) | TB(0)
こんにちわ♪
宝來りょうと申します。
主に「小説家になろう」のほうで活動しています。
興味のある方は、そちらのほうへいらしてくださいね。

宝來りょう 「小説家になろう」のページ
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2011-12-02 (Fri) | 聖杯を抱く騎士(シュヴァリエ)~Impossible Love~ | COM(0) | TB(0)
 Ⅰ
 
『Bluest blue in blue』
 青の中の青 ―――― 。
 遠いギリシアのガイドブックを見ながら母さんが言った言葉。
 母さんは、あの時おそらく、エーゲ海とダブらせていたに違いない、自らの騎士の瞳を。
 海は、空の色を映す。
 だとすれば、エティエンヌの真っ青な瞳は、一体何を映しているのだろう。
 あたしは、遥かフランスに続いている青空を見上げた。
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2011-12-01 (Thu) | 聖杯を抱く騎士(シュヴァリエ)~Impossible Love~ | COM(0) | TB(0)
 Ⅰ
 
 東京都中央区、京橋二丁目。
 東京駅から歩いて十分ほどにある、時代に取り残されたような古いビル。
 五階に上がるまでにたっぷり三十秒はかかるだろうエレベーターに乗り、突き当たりのドアを開けると、ビルと同じ年月を生きてきたと思われる男があたしを待っていた。
「紫堂黎子様が遺されたのはこれです。」
 小さな、中国人のコックですらダシをとるのを嫌がりそうな、シワだらけの手が差し出した箱をあたしは、しぶしぶ受け取った。
 このビルの主、神原という老人は、母が雇った弁護士だった。
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2011-10-28 (Fri) | 聖杯を抱く騎士(シュヴァリエ)~Impossible Love~ | COM(0) | TB(0)
 プロローグ


 わたしは、彼を愛する。
 たとえ、ヘロディアスの娘サロメのように、愛しい男の首しか手に入らないとしても。 ただ一度、その冷たい口唇に口づけたいがために、わたしは、彼を愛する。
 

 一四三一年 五月三〇日。
 北フランスのルーアン、ヴュー・マルシェ広場。
 高くしつえられた火刑台に括りつけられた少女の名は、「ジャンヌ」。彼女は、異端の罪により裁かれようとしていた。

(ラ・イール、こんなところまで)

 ジャンヌは、群衆の中にかつての右腕であり、恋人でもあった男を見いだした。オルレアンからルーアンまでの数百キロ、どれほどの勢いで駆けてきたのか、彼の白金の髪は泥にまみれ、騎士服は巡礼者のようにずたぼろだった。

 数十メートルの距離を隔てて二人が見つめあう。
 まなかいに恋人の最後の姿を移しこむがごとく。

(ジャンヌ………。ジャンヌ・ラ・ピュセル。
 わたしは貴女をお救いすることが出来なかった。
 だから………こんなわたしにできることといえば、貴女の最期をこの目に焼き付けることくらいです。
 愛しています。わたしは未来永劫、貴女だけを愛し続けるでしょう)

 ジャンヌは、ラ・イールの言葉が聞こえたかのようにうっすら微笑むと、天を仰いだ。

『イエス様・・・・・』

 彼女は夢でも見るようにそう呟くと、二度と瞼を開かなかった。

 ふたりの刑吏が幾重にも積まれた柴に火をつける。それは瞬く間に紅蓮の焔《ほむら》となって、小さな少女の身体を舐めていく。
 炎に抱かれた救世の乙女は、最後の瞬間《とき》に何を想ったのだろう。己の短い人生か、それとも恋人との思い出だろうか。
 だが、たとえ彼女の目交《まなかい》に何が浮かんだにせよ、それをけして斟酌してはならない。
 人がひとりで生まれ、ひとりで死んでいくことが神代からの約束だとすれば、死に臨んだ想いは、人知れず天園まで持っていくべきものなのだから。
 
 ここに、救世の乙女の火刑は終わり、ジャンヌの灰はセーヌ河に流された。それは、魔女の甦りを封じるための仕儀である。
 だが、火刑にあったものはほんとうに甦らないのであろうか。
『いいや、違う』とラ・イールは思った。
 重い代償を支払わされたジャンヌこそ、来世は、幸せにならなくてはならない。たとえ、その隣に自分の姿がないとしても。
 ラ・イールはひざまずくと、ジャンヌの未来永劫の幸福を神に祈ったのだった。

 【追記】 後に、聖女の列に加えられる『ジャンヌ・ダルク』だが、彼女の異端の罪は、現在も取り消されてはいない。 >> ReadMore
2009-07-02 (Thu) | 短編 | COM(2) | TB(0)
 何故屋上に行きたくなったか。
 理由なんかない。
 1階にある自分の教室からはたっぷり6階分はあるというのに、あたしは一気に階段を駆け上がると、屋上へ続くドアを開けた。
 そろそろ夏休みが近く。
 遮るもののない屋上はわんわんと音がするほどに暑い。
 グリーンのはげた金網越しに空を見つめれば、八つ当たりしたくなるほどのいい天気だ。
 もし今、あたしが死んでも、この澄んだ青空は少しも変わらないんだろう。
 あたしは金網に手をかけると、動物園のチンパンジーがよくやるみたいにガチャガチャと大きく揺さぶってみた。
 すぐに耳障りでいやな音がする。
 子供じみた自分が自分でもおかしくてたまらなくなって、あたしはふんと鼻を鳴らす。
 すると、ずっとこらえていたものが鼻の奥をつんと痛くする。 >> ReadMore
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